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密着性が増したフィルム型センサで高性能に

測定対象物の近くに温湿度センサを配置すると、厳密には空間を測定していることになり、「物体そのものの発熱・結露の感知ができていない」という課題があります。
右図のように測定対象物にフィルム型センサを張り付けることで、対象物の状態を直に測定できます。




ペットシートセンサの試作

フィルム型センサを使用して、ペットシートセンサの試作を行いました。

排尿回数や尿量を把握すると、トイレの交換時期だけでなく、ペットの体調管理にもつながります。

背面に5 mm間隔のスリットが入ったペットシートの下に水分センサを敷き、カップ内の20 mLの水を滴下すると、水分センサが発動する様子が見られます。
シートセンサは、上半分と下半分の2枚をセットしています。
(切り込みを入れてセンサに水が触れるようにしています。)

湿度センサ駆動回路


・湿度センサからくる信号を検出する回路です。

・印刷湿度センサは、DC(直流)を流すとマイグレーションを起こします。そこで、インバータ(反転器)で矩形波に変換しています。


・インバータへの供給電圧は、電圧レギュレータから供給されるDC1Vです。


・インバータは、1Vが入力されると0Vを、0Vが入力されると1Vを出力します。


・また、センサの左側にコンデンサがあるために、センサには交流成分しか流れません。






センサ駆動基盤



・電圧レギュレータはESP32のDC3.3VをDC1Vに変換します。



・コンパレータは湿度センサ回路から出力される度に0Vか3.3Vを交互に出力します。 


・ESP32は、電圧の振幅が切り替わる回数(周波数Hz)を数えています。この部品自体は直流3.3Vで駆動するので、PCからの電源DC5VをDC3.3Vに変換します。




駆動基盤の評価:抵抗値⇔発振周波数

駆動モジュールを1k~100MΩのダミー抵抗を用いて評価したところ、両対数スケールで線形な特性となりましたので、累乗近似による正確な換算式の導出を確認できました。

ペットシートセンサの湿度特性

大面積のセンサは、45%Rh~95%Rhの範囲で、1.3GΩ~150kΩに変化します。

ペットシートセンサのデモでは、抵抗値が数百MΩ~数kΩまで変化していますので、95%Rh以上の領域を使用していることが分かります。

NodeREDアプリについて(動画左下)

ペットシートセンサのモジュールは、抵抗値を周波数に変換して出力します。
NodeREDでは、3つの水槽が100%となる周波数の閾値を、3点設定しています。

出力された周波数が3点の設定値に達すると、各水槽が100%となります。

緑・黄・赤と色が変わるゲージの100%は、400,000Hzに設定しています。

✓ペットシートセンサのデモ動画の周波数閾値設定

 ① 5,000Hz 左の水槽が100%

 ② 50,000Hz 中央の水槽が100%

 ③ 300,000Hz 右の水槽が100%

 ④ 400,000Hz ゲージの100%



高柔軟・極薄センサで快適な暮らしを!